ヒゲや眉のように毎日整えているようなムダ毛では実感しにくいかもしれませんが、すべての体毛には「毛周期」というものがあり、一定の周期で生え変わっています。
そこで、ここでは、体毛の毛周期と脱毛のタイミングについてご紹介します。
体毛のサイクルといえば、髪の毛をイメージすると分かりやすいかもしれません。髪の毛は1日に50本抜けるとも200本抜けるとも言われていますが、それだけ多くの髪の毛が抜けているのにも関わらず、簡単になくなりませんよね。これは、1つの毛穴から毛が抜けたあと、また新たに毛が誕生するからです。
このように毛が抜けたり、生えたりするサイクルのことを毛周期と呼んでいます。そしてこの毛周期には次の3つのサイクルがあります。
毛穴の奥にある細胞が毛細血管から栄養を受け取ることで細胞分裂を開始し、毛が伸び始めます。
毛細血管から栄養を受け取れなくなるため細胞分裂が止まり、抜ける前の準備をします。
毛は外に抜け落ち、毛穴は次の成長初期に備えます。
体毛は毛細血管から受け取る栄養のほか、ホルモンによる影響も受けるために、生えている部位によって毛周期に違いがあります。これによって寿命(成長期)の長い毛と短い毛に分かれます。
毛周期は個人差もありますが、おおよそ次のとおりです。
成長期2~3カ月、休止期2~3カ月
成長期3~5カ月、休止期3~5カ月
成長期3~4カ月、休止期3~4カ月
脱毛の種類の中でもニードル脱毛であれば、休止期以外の毛を処理することができますが、医療レーザー脱毛や光(フラッシュ)脱毛では、毛の中のメラニン色素に反応して毛や毛の周辺組織を破壊するためにメラニン色素のない退行期や休止期にある毛や毛穴には効果がありません。
例えば、ヒゲは成長期が2カ月~3カ月と短めですが、休止期も短いため、脱毛をするときは1回ごとの間隔を3週間から1カ月程度の間で設定することが多くなります。この場合、医療レーザー脱毛であれば、6回の施術で毛量がかなり少なくなります。また、休止期が比較的長いひざ下も6回の施術で毛量はかなり少なくなりますが、1回ごとの施術間隔は2~3カ月とヒゲより長い間隔になります。
クリニックやエステで脱毛を行う場合には、最初に施術する回数を決めなくてはいけません。このときに目安になるのが毛周期です。毛周期はカウンセリングや契約時に質問をすることもできますが、施術開始後に後悔しないようにまずは自分で知っておくと良いでしょう。